石綿粉じんを吸入することにより、次のような健康障害が発生するおそれがあります。
肺が線維化するもので、せき等の症状を認め、重症化すると呼吸機能が低下することがあります。
肺にできる悪性の腫瘍です。
肺を取り囲む胸膜等にできる悪性の腫瘍です。
これらの疾病については、石綿粉じんを少量吸い込んでも発症する可能性があり、また、石綿粉じんのばく露から発症までの期間が相当長いこともあります。
石綿による中皮腫、肺がんの労災認定者は、年々増加しています。
以下のような作業で労災認定されています。
そのほか、直接石綿を取り扱う作業に従事していなかった者が、周辺の作業により、間接的なばく露を受けた場合にも労災認定されています。
石綿は、耐熱性、耐摩耗性等に優れた性質を有しており、さまざまな用途に使用されてきましたが、特に建材に多く使われてきました。
1970年から1990年にかけて多くの石綿が輸入されており、この時期の建築物には石綿製品が多く使用されています。
石綿製品については、ほぼ使用等が禁止されていますが、今後石綿製品を使用した建築物の解体が増加します。