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工場や倉庫などの無石綿波形スレートへの葺き替えを推進

日刊ケイザイ
(平成23年7月25日)

近畿スレート販売協同組合(藤本英治理事長)は、戦前から主に工場や倉庫などに使われている石綿含有波形スレートを無石綿波形スレートに葺き替えるPR活動を行っている。

石綿含有建材の撤去は環境の面で、適切な対応と処理が求められ、近畿地区に約1億枚ある石綿含有波形スレートの葺き替えは急務と言える。

経済不況の中、無資源国の日本で採れる石灰石を主原料とし、遮熱や断熱などに優れる波形スレートへの葺き替えは、内需拡大の面からも経済効果が期待できる。

しかし、葺き替え後の石綿含有廃棄物処理は、2005(平成17)年に発生した石綿問題で廃棄処分の価格が高騰し、施主(工事の発注者)の負担が増えてきている。

片渕守人専務理事は、「石綿含有廃棄物処理は、石綿問題が発生する前は、『がれき類』や『ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず』と一緒に処分が可能で、価格も適正でした。価格の高騰後は、施主が二の足を踏み、石綿含有スレートを撤去せず、鉄板などを上から被せる工法が増えてきています。このままでは、石綿含有スレートが残り、環境問題の解決になりません。今後は、処分価格を適正価格に戻すため、組合として努力していきます。」と語る。

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